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お葬式の種類

 葬儀には、「物理的意味」「精神的意味」「社会的意味」という3つの意味があります。


  • 物理的意味
    「ご遺体を法に基づいて衛生的に処理する。」

  • 精神的意味
    「宗教儀礼に基づいて故人を見送る。」
    「大切な人を失ったことを受容し、悲しみから立ち直る。」

  • 社会的意味
    「故人の死を世間に伝える。」

 昨今では、葬儀の小型化・簡略化が進み、徐々に社会的意味や精神的意味が薄れつつあります。


 しかしながら、時代の変化とともにお葬式の形が変わっても、本来ご葬儀・お葬式とは「故人様への感謝の気持ちや、ご遺族(喪主)が故人様になり代わって、ご縁があった方への感謝の気持ちを表す場」であり、「遺された者全員にとって新たなスタートの場」であることは変わりはありません。

家族葬と一般葬、通夜は行わず葬儀だけを行う一日葬

家族葬・一般葬・一日葬

 家族葬といっても、本当に配偶者や子供・孫など家族だけでおくる方や、家族だけではなく兄弟や親戚も集まっての葬儀も多く、その形は様々です。『家族葬』とは文字通りの家族だけで行うお葬式というよりは「家族や兄弟親戚だけでおくる2〜30名以内での小規模のお葬式」という意味で用いられている場合が多いです。


 この『家族葬』という言葉に対し、「30名を超えるような中規模以上のお葬式」を『一般葬』と呼ぶようになりました。ただ、少人数であっても、友人など近親ではない方が参列されたり、親戚含めると30名を超えるような家族葬では、準備としては一般葬として準備したほうが無難かと思われます。



 家族葬のメリットは、参列者への対応や気遣いが圧倒的に少ないことで、ゆっくりと故人とのお別れに注力できることに尽きます。葬儀としてはあくまで「小規模の葬儀」を「宗教儀礼に則って執り行う」ので、僧侶や神職等の宗教者は必要です。


 但し、家族葬のデメリットとしては、参列できなかった方々からお叱りや苦言を呈されることがあります。また、葬儀後に自宅の方に弔問客が頻繁に訪れることから、いつまでも葬儀が終わらないような、精神的な負担が増えるという話もお聞きします。


 つまり、葬儀の社会的意味を省き、精神的意味を重要視したお葬式の形が家族葬であるといえます。ですから、本来普通にお知らせすると参列者が多いことが想定される方の家族葬の場合、特にデメリット面が際立つ可能性が高いといえます。



 中には「費用がかからないから家族葬で」とお考えの方もいらっしゃいますが、参列人数によって増減する返礼品や会食などの接待費用は抑えられますが、固定費ともいえる葬儀費用や宗教者への御礼は、葬儀の規模拘わらず必要な費用です。


 家族葬は少人数の為、御香典という収入も減ることから『一般葬』より『家族葬』の方が最終的な出費は増える場合もありえます



 そのため、最近では費用を抑える目的と家族以外にもお別れの場を設けることに配慮し、通夜だけを行わない『一日葬』という形をとる方もおられます。


 但し、通夜を行わない『一日葬』は、精神的意味のひとつである「宗教儀礼」を省いた形です。稀に「家族だけだから、通夜はやらなくてもいい」と考えられる方もいらっしゃいますが、本来通夜とは、参列人数に関係なく供養として行う宗教儀礼の一つです。通夜を行わないことで、兄弟などの親戚から苦言を呈されることもありえます。特に菩提寺がある場合は菩提寺様との相談は必ず必要です。菩提寺様によっては一日葬の形をとることは難しい場合もあります。

火葬式(直葬)(かそうしき・じきそう・ちょくそう)

火葬式・直葬

 呼び方の違いはあれど、原則、通夜葬儀などの宗教儀礼は行わず、火葬のみのお別れです。祭壇など飾らずに形態上からも純粋に家族だけで送るので、葬儀費用をはじめ葬儀全体でかかる費用をかなり抑えることができます。


 ある意味、火葬式とは葬儀の物理的意味と経済的な面に特化したお葬式の形であると言えます。


 但し、「葬儀式を行わない」ということについては、故人の遺志だとしても、家族間・親族間で意見が異なることもあります。誤解を避ける意味でも、事前によく話し合われることをお勧めします。


 また、火葬式の場合は宗教者は呼ばない場合も多いですが、特に菩提寺がある場合は、後日納骨時にトラブルになるケースも多いようです。火葬場の炉前で短時間拝んでいただく場合もありますが、菩提寺がある場合は、事前に菩提寺さまとのご相談は必要です。


 なお、『密葬』と混同されることもありますが、『密葬』とは後日改めて本葬を行うことが前提なので、本来火葬式・直葬とは異なります。

無宗教葬(お別れ会・音楽葬)

無宗教葬・お別れ会

 『無宗教葬』とは、宗教者を呼ばない替わりに、シンセサイザーなどの生演奏(音楽葬)や関係者のお別れの言葉や弔辞を主体に、儀式的に行うお葬式の形です。


 宗教色は出しませんので、仏式葬のような白木祭壇ではなく、慰霊祭のように生花祭壇を設けて、献花形式でお別れします。


 あくまで無宗教なので、通夜は儀式は行わずに近しいものだけで会食しながら、最後の晩を過ごす形をとったり、単純に一日葬の形をとることも多いです。ご遺族の希望に合わせ、自由に選択することができます。


 儀式としては複数の方による弔辞が中心のお葬式なので、宗教者がいるお葬式に比べると、弔辞される方の負担は非常に大きいとも言えますし、無宗教形式の家族葬だと特にご遺族の準備の負担は大きいです。逆に、弔辞される方が少ないと儀式としては物足りない形にもなりやすいです。但し、弔辞される方には、故人様のことを準備の段階から心から偲ぶことができますし、弔辞を通して、参列者も故人様の人生やお人柄に寄りそうことができることが無宗教葬のメリットととも言えます。


 やはり、無宗教葬の場合でも、菩提寺がある場合は後日トラブルになることもあります。事前に菩提寺さまとの相談は必要です。

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